【超初心者向け】ゴルフのマナーはなぜ厳しい?イギリス貴族を源流とする3つの価値観
ゴルフは堅苦しく、ルールやマナーを覚えるのが大変で、そもそも何でそんなややこしくて面倒なマナーがあるのかわからないと感じている人は多いのではないでしょうか。
なぜゴルフのマナーが存在しているかを理解していないままゴルフを続けてしまうと、ラウンドごとにストレスが溜まり、最終的にはゴルフ自体を嫌いになってしまいます。
私は社会人になって先輩の誘いもありゴルフを始め、20年以上が経過しました。会社や友人など様々な方々との会話やその他情報を通じて、少しづつゴルフの価値観を知るようになることで、最初は面倒に感じていたマナーも好意的に受け入れられるようになってきました。
この記事では、ゴルフが辿った歴史的背景と、ゴルフのマナーに宿る価値観を解説します。
この記事を読むことで、面倒で煩わしいと思っていたゴルフのマナーについて、その源流となる価値観を理解し、納得・腹落ちした気持ちでゴルフを楽しむ事が出来るようになります。
イギリス貴族の紳士淑女のスポーツとして発展したゴルフは、他人への配慮、社交場、スポーツマンシップ、の3つの価値観から形成されており、現在のゴルフマナーに受け継がれています。
ゴルフに興味がある人は、是非最後まで読んで下さい。
ゴルフの歴史
まず始めに、ゴルフの歴史について簡単に押さえておきましょう。
ゴルフの起源
オランダ発祥説、イギリス(スコットランド)発祥説、フランス発祥説等諸説あり、12世紀〜15世紀に始まったとされています。
日本には1901年、イギリスの貿易商人だった「アーサー・ヘスケス・グルーム」が当時兵庫県に所有していた別荘に4ホールから成るコースを建設したことから始まりました。

ゴルフの生立ち
ゴルフは15世紀頃にイギリス(スコットランド)の貴族階級で流行し、彼らの社交場としてゴルフ場が発展しました。
貴族の集まりだったため、正装(おしゃれ)することが求められました。正装に関する当時のスコットランド王家の家訓に、
相手に敬意を払い、周囲に不快感を与えない服装こそ“作法”の第一と知るべし。
服装は我のために非ず、相手に対する衷心(心の奥底)からの礼儀なり。
というのがあり、ドレスコードの原型となっています。
ゴルフの服装は相手を思いやる気持ちから来ていたのですね。
当時は、クラブハウスへの入場時だけでなく、プレー中のジャケット着用が必須でした。一方、デニムは労働者の服として禁止されました。
社交場としての側面があったため、コースを回りながら他のプレーヤーと楽しくおしゃべりすることも推奨されました。
その一方で、紳士淑女のスポーツでもあるため、他者への配慮を考えて、他人が打つ時は静かにすることが求められました。
ゴルフの特徴「紳士淑女のスポーツ」
以上の歴史的背景により「紳士淑女のスポーツ」としてイギリスから全世界にゴルフが拡がりました。
改めて整理すると3つの価値観が見られます。
①他人への配慮
他者に対する配慮・尊敬(レスペクト)がゴルフの持つ最も大きな価値観です。それは以下のマナーに反映されています。
服装規定(ドレスコード)
相手に不快感を与えないためにジャケット着用し、襟付きシャツを着ます。
ジーパン、サンダルは禁止です。
静寂

小さなボールを遠方に飛ばすには全身の筋肉を上手に使う必要がありますし、小さな穴にボールを入れるためには繊細なタッチが求められます。
従って、打つときは相手が集中できるように静かにします。
打つ直前の音や会話は、プレーヤーの集中を削ぐ大きな要因になりますので、そうならないよう配慮します。
プレーファスト
「プレーファスト(play fast)」とは「速やかにプレイせよ」という意味合いの言葉です。
プレーに時間がかかれば後続組やゴルフ場全体の進行に迷惑をかけ、リズムを崩し、ゴルフ体験の質を下げるため、必要以上に時間をかけ過ぎないようにすることが求められます。
これも他人への思いやりから来ています。
- 自分の番が来たら30秒以内に打つ
- 残りの距離にかかわりなく、準備ができたプレーヤーからプレーを進める
- アプローチを打つ時は一緒にパターを持っていく
なお、プレーを早くするといっても、慌ててプレーする必要はありません。
コースの保護
後続のプレーヤー、もしくはゴルフ場運営者に対しての気遣いは、コースを大事にすることも含まれます。
これは初級者だと難しいかもしれませんが、意識するだけでも大きな違いがあります。
- 玉を打った際に芝を掘った場合は、土を入れて直す(目土をする)
- グリーンに打球穴ができた場合は、周りの芝を穴に巻き込んで直す
是非、マナーの上級者を目指して下さい。
②社交場
2つ目の価値観は、ゴルフは「自分以外の他者と交流するための社交場」ということです。
1人で淡々と玉を打ってスコアを集計するのでは無く、一緒にプレーするメンバーと会話をしながら過ごしましょうということです。
ゴルフは、4人程度の少人数で長時間行動するため、仕事の話だけでなくプライベートな話題も自然に生まれます。その結果、相手の人柄や価値観を深く理解することにつながります
③スポーツマンシップ

ゴルフは多くのホールで複数人が並行してプレーする特徴があるため、ほとんどの場合審判がいません。
プレイヤー自身が審判員となってゴルフ規則を遵守し、自分の行為(スコア、ファウルなど)を正直に申告する「自己責任」の精神が求められます。
この「スポーツマンシップ」がゴルフの持つ3つ目の価値観になります。
品格のある紳士淑女であるからには、正直な振る舞いを行えて当然、という考え方です。
時代に合わせた対応
「貴族の集まる社交場」という源流から現代に通じるマナーが出来上がってきたゴルフではありますが、時代とともに変化してきている部分もあります。
特に服装規定については以下のような動きがあります。
服装規定(ドレスコード)の緩和

原型となったスコットランド王家の家訓は「服装は自分のためではなく、人が不快に思わないことが大切」という厳格なものでした。しかし、我々庶民がゴルフを行う理由は
- 気軽にレジャーとして
- または気の合う仲間との懇親のため
- もしくは純粋にスポーツとして
楽しみたいだけであることも多いです。
要するにもっと気軽にゴルフを楽しみたいのです。
そのようなニーズもあり、服装規定を緩めるゴルフ場も多くなってきています。例えば若者に人気のGDO茅ヶ崎ゴルフリンクスでは
GDO茅ヶ崎ゴルフリンクスではドレスコードを設けておりません。
但し、周囲のプレイヤーへ不快感を与える服装でのプレイ、来場はご遠慮ください。
との記載に留まっており、大部分がプレーヤーの判断に委ねられています。
世界でも「Men must wear shirts with collars.」(男性は襟付きのシャツを着用しなければならない。)と規定が確立され、必要最小限のマナーとなっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか
堅苦しいと思われるゴルフの作法やマナーは、昔の貴族階級からの価値観からきている事が分かったのではないでしょうか。
ポイントは3点です。
- 後続組を配慮し速やかにプレーする【他人への配慮】
- (打つときは静かにするけれども)それ以外の時はお話をしたりして楽しむ【社交場】
- 審判がいないがズルをしない【スポーツマンシップ】
ゴルフ場でプレーする際に、15世紀のイギリスの紳士淑女のふるまいを想像しながら楽しんでみて下さい!

